No.56, No.55, No.54, No.53, No.52, No.51, No.50[7件]
ツイッター以外への移行はするのかどうか
No.
56
:
Posted at
2023年07月09日(日)
#徒然なる日記
現メタ(元フェイスブック)がインスタグラムの文字版として発表して話題になっているスレッズ。それと一部マニアには国産ツイッターと話題のタイッツーなどSNS群雄割拠状態になっているが、情報は出来るだけ一本化したいのと、新規サービスはしばらく様子を見たいのと、何よりも複数アカウントを使い分けたり移行するのが面倒だという事もあり、今のところ他のSNSをする予定はない。
ツイッターも裏アカウントというものは持っていないし、Instagramは東池袋52のインスタライブを見るためにアカウントを取得したけれど、東池袋52解散にともないアカウント削除したし、LINEは元からアカウントを作っていないし、他のSNSにもアカウントは作っていないので、今のところ他人と繋がるアカウントはツイッターのnekotanikobanアカウントだけである。(書き物としてのアカウントでnote はあるが)
万が一、他のアカウントを作る時にはツイッターで告知しようとは思っている。
現メタ(元フェイスブック)がインスタグラムの文字版として発表して話題になっているスレッズ。それと一部マニアには国産ツイッターと話題のタイッツーなどSNS群雄割拠状態になっているが、情報は出来るだけ一本化したいのと、新規サービスはしばらく様子を見たいのと、何よりも複数アカウントを使い分けたり移行するのが面倒だという事もあり、今のところ他のSNSをする予定はない。
ツイッターも裏アカウントというものは持っていないし、Instagramは東池袋52のインスタライブを見るためにアカウントを取得したけれど、東池袋52解散にともないアカウント削除したし、LINEは元からアカウントを作っていないし、他のSNSにもアカウントは作っていないので、今のところ他人と繋がるアカウントはツイッターのnekotanikobanアカウントだけである。(書き物としてのアカウントでnote はあるが)
万が一、他のアカウントを作る時にはツイッターで告知しようとは思っている。
しばらくツイートを休む事にした話
No.
55
:
Posted at
2023年07月04日(火)
#徒然なる日記 #どうでもいい思い付き
イーロンマスクがTwitterを買収してから金策のために迷走(基本的には暴走)を続けているのはご存じの通りだが、いよいよ閲覧数制限という手段を用いることにしたとのこと。
まぁ、私自身が職場の金策のためにクビになったり、そこまで大ごとでなくても、ネットサービスは登録や加入するも結局は業者が迷走して退会に至ることは何度も経験しているので、迷走で被害を被ることそのものには多少とも慣れている。と思う。
閲覧制限についても、最初にニュースで見た時には自分の使い方であれば閲覧数上限に達する事は無いなと気楽に思っていたのだが、ハッシュタグを辿って他の人のツイートを読んでいると意外にすぐ制限上限に達してしまう人が多いらしい。
私のタイムラインは割と地域ニュースと気象情報が多目なのだが、それを見ていて、ふと気付いた。どうでもいいツイートのせいで貴重な情報ツイートが押し出されてしまう状況は有るのかもしれないな、と。それに気付いたら、急に、自分のツイートも、もしかしたら誰かのタイムラインから線状降水帯による地域避難情報なんかが押し出されてしまう原因になる可能性はあるわけで、その申し訳無さが、自分の中でえらく大きくなってしまい、この申し訳なさを解消するためにはツイートをしない事が一番じゃないのかという結論に至る。
Twitteの閲覧制限が撤廃されることはまず無いだろうという気はしているが、Twitterを利用するほとんどの人が問題ない程度まで閲覧数の上限が上がったら、またツイートしようとは思っている。それまではしばらく休んでみようかな、と。
ちょっとした気付きをツイートしたいという気持ちがゼロになる事は無いと思うが、申し訳なさのストレスは結構大きく、ストレスを感じながらツイートをするよりはツイートしない方を優先したほうが精神的には安定するのではないかと思う。
もっとも、ちょっとした気付きを書き止めておくだけなら、他人の目につく可能性が極端に低くなる以外はこのブログでも問題は無いわけで。ツイッターとの違いは、サーバ料が払えなくなったら消滅してしまうことくらいか。
イーロンマスクがTwitterを買収してから金策のために迷走(基本的には暴走)を続けているのはご存じの通りだが、いよいよ閲覧数制限という手段を用いることにしたとのこと。
まぁ、私自身が職場の金策のためにクビになったり、そこまで大ごとでなくても、ネットサービスは登録や加入するも結局は業者が迷走して退会に至ることは何度も経験しているので、迷走で被害を被ることそのものには多少とも慣れている。と思う。
閲覧制限についても、最初にニュースで見た時には自分の使い方であれば閲覧数上限に達する事は無いなと気楽に思っていたのだが、ハッシュタグを辿って他の人のツイートを読んでいると意外にすぐ制限上限に達してしまう人が多いらしい。
私のタイムラインは割と地域ニュースと気象情報が多目なのだが、それを見ていて、ふと気付いた。どうでもいいツイートのせいで貴重な情報ツイートが押し出されてしまう状況は有るのかもしれないな、と。それに気付いたら、急に、自分のツイートも、もしかしたら誰かのタイムラインから線状降水帯による地域避難情報なんかが押し出されてしまう原因になる可能性はあるわけで、その申し訳無さが、自分の中でえらく大きくなってしまい、この申し訳なさを解消するためにはツイートをしない事が一番じゃないのかという結論に至る。
Twitteの閲覧制限が撤廃されることはまず無いだろうという気はしているが、Twitterを利用するほとんどの人が問題ない程度まで閲覧数の上限が上がったら、またツイートしようとは思っている。それまではしばらく休んでみようかな、と。
ちょっとした気付きをツイートしたいという気持ちがゼロになる事は無いと思うが、申し訳なさのストレスは結構大きく、ストレスを感じながらツイートをするよりはツイートしない方を優先したほうが精神的には安定するのではないかと思う。
もっとも、ちょっとした気付きを書き止めておくだけなら、他人の目につく可能性が極端に低くなる以外はこのブログでも問題は無いわけで。ツイッターとの違いは、サーバ料が払えなくなったら消滅してしまうことくらいか。
土偶は殆どが女性な理由についての話
No.
54
:
Posted at
2023年01月21日(土)
#徒然なる日記 #どうでもいい思い付き #縄文時代
土偶の殆どが女性をモデルにしている理由を信仰性に求める説はよく聞くけれど、私は何でもかんでも信仰とか宗教からの派生にするのは如何なものかと思っている。作った物に時代性や製作者の思想や美意識が含まれる事は間違いないが、いつも祈祷をするから作っているというのは、宇宙人が作ったというのと大差ない感じがする。
実はもっとシンプルに現実的な理由からではないかという気はしていて、急に、土偶は女性が作っているからではないかと閃いた。
妊娠した女性像が多いのは、妊娠した女性が作っていたからではないだろうか。
食料採取のため集落から遠出する(主に)男性陣に対し、子供や女性陣はおそらく集落の近辺で生活に必要な事をしている。更に妊娠中の女性は殆ど集落から出ることは無かっただろう。女性は妊婦になると家を守るための家長(家族という単位があったかどうかは分からないが、何かしらのランクアップや特別な地位に近いものはあったように思う)として、自らを模した人形を作り、家の前に置いて集落の人々に対しての表示をしたのかもしれない。
縄文時代はまだ文字の使用が確認されていないが、意思疎通を行う十分な言語数があり使用されていたはずだ。何しろ建築はもちろん、漆の精製や塗装、骨や石の装飾品、土器など、明らかに集団を統率したり技術を伝達しなければ行えない加工物が多数残っていることからも間違いない。
とすると、土偶もまた何かしらの意思を表示するための文字の代わりに制作されたと考える事が出来る。「妊娠した女性がいる」あるいは「出産経験のある女性が集落に居る」という事を明示するための記号が土偶なのではないだろうか。土偶にいろいろな顔があるのも、個の差異を表すために必要な造形なのだろう。
そう考えると、土偶は壊れたものが多いのも自然な事だと思える。出産が終了したり、家長が亡くなるなどで不在になれば土偶は不要になり、集落の外に破棄される。集落内に居ないことを表示するために最も確実な方法だ。そして単に破棄をするだけでなく、破棄のための破壊方法も何かしらの意味を持っていたのかもしれない。
土偶の殆どが女性をモデルにしている理由を信仰性に求める説はよく聞くけれど、私は何でもかんでも信仰とか宗教からの派生にするのは如何なものかと思っている。作った物に時代性や製作者の思想や美意識が含まれる事は間違いないが、いつも祈祷をするから作っているというのは、宇宙人が作ったというのと大差ない感じがする。
実はもっとシンプルに現実的な理由からではないかという気はしていて、急に、土偶は女性が作っているからではないかと閃いた。
妊娠した女性像が多いのは、妊娠した女性が作っていたからではないだろうか。
食料採取のため集落から遠出する(主に)男性陣に対し、子供や女性陣はおそらく集落の近辺で生活に必要な事をしている。更に妊娠中の女性は殆ど集落から出ることは無かっただろう。女性は妊婦になると家を守るための家長(家族という単位があったかどうかは分からないが、何かしらのランクアップや特別な地位に近いものはあったように思う)として、自らを模した人形を作り、家の前に置いて集落の人々に対しての表示をしたのかもしれない。
縄文時代はまだ文字の使用が確認されていないが、意思疎通を行う十分な言語数があり使用されていたはずだ。何しろ建築はもちろん、漆の精製や塗装、骨や石の装飾品、土器など、明らかに集団を統率したり技術を伝達しなければ行えない加工物が多数残っていることからも間違いない。
とすると、土偶もまた何かしらの意思を表示するための文字の代わりに制作されたと考える事が出来る。「妊娠した女性がいる」あるいは「出産経験のある女性が集落に居る」という事を明示するための記号が土偶なのではないだろうか。土偶にいろいろな顔があるのも、個の差異を表すために必要な造形なのだろう。
そう考えると、土偶は壊れたものが多いのも自然な事だと思える。出産が終了したり、家長が亡くなるなどで不在になれば土偶は不要になり、集落の外に破棄される。集落内に居ないことを表示するために最も確実な方法だ。そして単に破棄をするだけでなく、破棄のための破壊方法も何かしらの意味を持っていたのかもしれない。
湿度は上がっていかないという話
No.
53
:
Posted at
2023年01月03日(火)
#金継ぎ #陶磁器修理 #修理道具
陶胎漆器の漆を乾かすための漆風呂の棚は上下2段。更にその下に素焼きの平皿を置けるスペースを作り水を入れて湿度調整するようにしていたのだが、漆風呂の気温が20℃になると明らかに上段と下段で乾きに違いが出て、上の段の陶胎漆器の乾きが悪くなると分かる。金継ぎで使う時は下の段がメインで、下の段に数時間置いて指触硬化を確認したら上の段へ移動して一晩養生という方法をとっていたので、上の段の乾きがここまで悪いということに気付かずにいた。
試しに上段と下段それぞれに温湿度計を置いて状態確認したところ、下段が気温20℃で湿度65%なのに対し上段は気温20℃だが湿度35%。棚は簀子状になっているので棚で空間が遮断されているわけではないのだが、上下でこんなに差があったのかと驚いた。それにしても問題は何故これほど上下で差があるのかという事。
いろいろ考えた結果、密閉した漆風呂内の空間では空気の循環が起こらないため素焼き皿から蒸発した水分はそのまま下に溜まっているのではいかという結論に。そこで上段の棚の下に温湿度計を張り付けて計測してみたところ湿度50%。やはり水源の周りに水蒸気が溜まり、上へ行くほど水蒸気は薄くなっていた。上段は下段から25㎝の位置、つまり水蒸気は20㎝程度しか上がっていかないということになる。
そこで上段の上に更に棚を作り、素焼き皿を下から上へ移動。20分ほど置いてから温湿度計で確認したところ、上下段の差は無く65%になっていた。
金継ぎの漆風呂というと、箱の中に濡らした雑巾などを置き、その上に簀子を乗せて漆を乾かすという方法を紹介しているものが殆どだが、この方法だと高さ20㎝程度までのものしか湿度をきちんと与えることが出来ない。実は濡らした雑巾は上に吊るす方が湿度調整には良い。
密閉した空間内では湿度は上へ移動しない。個人的にめちゃめちゃ納得する発見であった。
陶胎漆器の漆を乾かすための漆風呂の棚は上下2段。更にその下に素焼きの平皿を置けるスペースを作り水を入れて湿度調整するようにしていたのだが、漆風呂の気温が20℃になると明らかに上段と下段で乾きに違いが出て、上の段の陶胎漆器の乾きが悪くなると分かる。金継ぎで使う時は下の段がメインで、下の段に数時間置いて指触硬化を確認したら上の段へ移動して一晩養生という方法をとっていたので、上の段の乾きがここまで悪いということに気付かずにいた。
試しに上段と下段それぞれに温湿度計を置いて状態確認したところ、下段が気温20℃で湿度65%なのに対し上段は気温20℃だが湿度35%。棚は簀子状になっているので棚で空間が遮断されているわけではないのだが、上下でこんなに差があったのかと驚いた。それにしても問題は何故これほど上下で差があるのかという事。
いろいろ考えた結果、密閉した漆風呂内の空間では空気の循環が起こらないため素焼き皿から蒸発した水分はそのまま下に溜まっているのではいかという結論に。そこで上段の棚の下に温湿度計を張り付けて計測してみたところ湿度50%。やはり水源の周りに水蒸気が溜まり、上へ行くほど水蒸気は薄くなっていた。上段は下段から25㎝の位置、つまり水蒸気は20㎝程度しか上がっていかないということになる。
そこで上段の上に更に棚を作り、素焼き皿を下から上へ移動。20分ほど置いてから温湿度計で確認したところ、上下段の差は無く65%になっていた。
金継ぎの漆風呂というと、箱の中に濡らした雑巾などを置き、その上に簀子を乗せて漆を乾かすという方法を紹介しているものが殆どだが、この方法だと高さ20㎝程度までのものしか湿度をきちんと与えることが出来ない。実は濡らした雑巾は上に吊るす方が湿度調整には良い。
密閉した空間内では湿度は上へ移動しない。個人的にめちゃめちゃ納得する発見であった。
万年筆の欧州共通規格は2種類あるという話
No.
52
:
Posted at
2022年12月02日(金)
#徒然なる日記 #万年筆
最近、台湾・中国方面の万年筆に少しハマっている。昔は(昔というほどでもないか、5、6年前までは)特に中国の万年筆ってインク漏れしたり、ニブはFと書いてあっても太かったり細かったり全然そろっていなかったりと安かろう悪かろうな代名詞みたいだったが、現在では精密加工の技術向上が凄まじく良くなっていて安かろう良かろうになっている。
JinhaoにLAMYサファリそっくりなものがあるのだが(基本的にJinhaoのデザインはいろいろなメーカーのパクリだけども)、ペンポイントの研ぎ方は秀逸で本家LAMYよりも書きやすかったりする。しかもAliexpressで買うと送料無料で500円以下(安いところだと120円)だったりして、なんかもういろいろとクラクラしてしまう。(でも私にも美学はあるので、試し買いの1本以外はちゃんとLAMY公認のお店から買ったものを使ってますけど。)
台湾はTWSBI、SKB、Hongdianなど、オリジナリティのあるデザインで材質も書き味も非常に良い。さすがに数百円というものは無いが、数千円~1万円位で買えるから万年筆としては安い部類に入る。
ところで、台湾・中国の万年筆の説明には、カートリッジは「欧州共通規格」と書いてあったりするので、共通なんだから規格は1つなんだろうと思い込んで欧州共通規格というコンバーターを買ってみるも上手くハマらないことがある。何故ハマらないのかずっと分からずにいたのだが、Aliexpressで万年筆を買うようになってから、実は穴の大きさに、2.6mmと3.4mmの2種類あると判明。日本で購入可能なのは基本的に2.6mmのみ。Amazonで3.4mmは1店舗だけヒットする状態。そりゃ2.6mmの1種類だと思うわな。

横から見ると殆ど一緒

左が3.4mm穴、右が2.6mm穴
ちなみに、Amazonで3.4mmを買うと2000円近くするのだが、Aliexpressだと送料込みで200~500円で買える。
中国の万年筆は同じメーカーだから穴の大きさも全部統一しているのかと思いきや、万年筆によって2.6mmだったり3.4mmだったり違っていて、欧州共通規格と書いてあっても買ってみるまでどっちの穴か分からなかったりする。日本でも100均や雑誌の付録で中国製の万年筆を入手できるが、実は2.6mmだったり3.4mmだったりしていて案外盲点。欧州共通規格なのにコンバーターが合わないなぁと思った方は、穴の大きさが違うというのは覚えておいた方が良いのではないかと思う。
最近、台湾・中国方面の万年筆に少しハマっている。昔は(昔というほどでもないか、5、6年前までは)特に中国の万年筆ってインク漏れしたり、ニブはFと書いてあっても太かったり細かったり全然そろっていなかったりと安かろう悪かろうな代名詞みたいだったが、現在では精密加工の技術向上が凄まじく良くなっていて安かろう良かろうになっている。
JinhaoにLAMYサファリそっくりなものがあるのだが(基本的にJinhaoのデザインはいろいろなメーカーのパクリだけども)、ペンポイントの研ぎ方は秀逸で本家LAMYよりも書きやすかったりする。しかもAliexpressで買うと送料無料で500円以下(安いところだと120円)だったりして、なんかもういろいろとクラクラしてしまう。(でも私にも美学はあるので、試し買いの1本以外はちゃんとLAMY公認のお店から買ったものを使ってますけど。)
台湾はTWSBI、SKB、Hongdianなど、オリジナリティのあるデザインで材質も書き味も非常に良い。さすがに数百円というものは無いが、数千円~1万円位で買えるから万年筆としては安い部類に入る。
ところで、台湾・中国の万年筆の説明には、カートリッジは「欧州共通規格」と書いてあったりするので、共通なんだから規格は1つなんだろうと思い込んで欧州共通規格というコンバーターを買ってみるも上手くハマらないことがある。何故ハマらないのかずっと分からずにいたのだが、Aliexpressで万年筆を買うようになってから、実は穴の大きさに、2.6mmと3.4mmの2種類あると判明。日本で購入可能なのは基本的に2.6mmのみ。Amazonで3.4mmは1店舗だけヒットする状態。そりゃ2.6mmの1種類だと思うわな。

横から見ると殆ど一緒

左が3.4mm穴、右が2.6mm穴
ちなみに、Amazonで3.4mmを買うと2000円近くするのだが、Aliexpressだと送料込みで200~500円で買える。
中国の万年筆は同じメーカーだから穴の大きさも全部統一しているのかと思いきや、万年筆によって2.6mmだったり3.4mmだったり違っていて、欧州共通規格と書いてあっても買ってみるまでどっちの穴か分からなかったりする。日本でも100均や雑誌の付録で中国製の万年筆を入手できるが、実は2.6mmだったり3.4mmだったりしていて案外盲点。欧州共通規格なのにコンバーターが合わないなぁと思った方は、穴の大きさが違うというのは覚えておいた方が良いのではないかと思う。
金継ぎが流行ると本当に持続可能な社会は到来するのか?
No.
51
:
Posted at
2022年07月20日(水)
#徒然なる日記 #金継ぎ #陶磁器修理
本来、そんな大々的に流行るものではないはずの金継ぎが流行っている。
理由は、消費マーケットの新規開拓になると踏んだ業者が、SDGsやサスティナブルという何となく口当たりの良い言葉で、金継ぎするのは良い事、金継ぎをやるとゴミが減って未来の社会は良くなるという洗脳を行っている部分が非常に大きい。
だが、どう考えても金継ぎがブームになったところで、社会全体が良くなっていくとは考えにくい。むしろ1日そこらで金継ぎをする方法を広めている現状においては、プラごみを増やして先送りしているだけで、悪い未来を選んでいるような感じすらする。
壊れた陶磁器を直して捨てなければゴミが減るからサスティナブルだという宣伝が常套句として使われるが、それは江戸時代以前の物流と供給の社会構造の場合であって、供給過多な現代においては、器を1つ金継ぎしたところで店舗の売れ残った器が1つ処分されるだけだろう。
江戸時代ですら焼き継ぎの流行りで器が売れなくなったと店の人間が愚痴を言ったり店を畳んだという記述も残っているくらいなので、修理が過剰になれば今なら産業の終焉すら絵空事ではなくなる(もう陶磁器産業は衰退していると言われたりもするけども)。
しかも、合成樹脂で金継ぎをした場合、合成樹脂は漆に比べて使用期限が非常に短い。使えずに残った材料は全てゴミ。場合によってはプラゴミとして極めて長期的に地球上に残留してしまう。
そもそも、合成樹脂で行う金継ぎは、早い話が単なる消費であって、自然から生産→使用→自然に返しすという自然を育て続ける持続性が全く無い行動だったりする。サスティナブルやSDGsと言うなら、最低でも漆を中心としたサイクルがなければ持続もなにもない。
大切なのは金継ぎを突出したブームにすることではなく、陶磁器生産の産業と漆・金継ぎ事業が包括的に協力し生産と修理のバランスを考えならなければならないということで、そうでなければ持続可能な社会に移行していくことはない。
金継ぎの認知度が上がる事はとても重要だが、それによって多数の個々人が金継ぎをやったところで、金継ぎキットの製造販売や金継ぎ教室が一時的に潤うだけで、持続可能な社会には繋がっていかないだろう。
金継ぎで新たなDIY市場の開拓をしたいというのは理解できる。だが、それが社会を良い方向に変えているという幻想に惑わされて声高に金継ぎを語るような事をしてはいけないと思う。
本来、そんな大々的に流行るものではないはずの金継ぎが流行っている。
理由は、消費マーケットの新規開拓になると踏んだ業者が、SDGsやサスティナブルという何となく口当たりの良い言葉で、金継ぎするのは良い事、金継ぎをやるとゴミが減って未来の社会は良くなるという洗脳を行っている部分が非常に大きい。
だが、どう考えても金継ぎがブームになったところで、社会全体が良くなっていくとは考えにくい。むしろ1日そこらで金継ぎをする方法を広めている現状においては、プラごみを増やして先送りしているだけで、悪い未来を選んでいるような感じすらする。
壊れた陶磁器を直して捨てなければゴミが減るからサスティナブルだという宣伝が常套句として使われるが、それは江戸時代以前の物流と供給の社会構造の場合であって、供給過多な現代においては、器を1つ金継ぎしたところで店舗の売れ残った器が1つ処分されるだけだろう。
江戸時代ですら焼き継ぎの流行りで器が売れなくなったと店の人間が愚痴を言ったり店を畳んだという記述も残っているくらいなので、修理が過剰になれば今なら産業の終焉すら絵空事ではなくなる(もう陶磁器産業は衰退していると言われたりもするけども)。
しかも、合成樹脂で金継ぎをした場合、合成樹脂は漆に比べて使用期限が非常に短い。使えずに残った材料は全てゴミ。場合によってはプラゴミとして極めて長期的に地球上に残留してしまう。
そもそも、合成樹脂で行う金継ぎは、早い話が単なる消費であって、自然から生産→使用→自然に返しすという自然を育て続ける持続性が全く無い行動だったりする。サスティナブルやSDGsと言うなら、最低でも漆を中心としたサイクルがなければ持続もなにもない。
大切なのは金継ぎを突出したブームにすることではなく、陶磁器生産の産業と漆・金継ぎ事業が包括的に協力し生産と修理のバランスを考えならなければならないということで、そうでなければ持続可能な社会に移行していくことはない。
金継ぎの認知度が上がる事はとても重要だが、それによって多数の個々人が金継ぎをやったところで、金継ぎキットの製造販売や金継ぎ教室が一時的に潤うだけで、持続可能な社会には繋がっていかないだろう。
金継ぎで新たなDIY市場の開拓をしたいというのは理解できる。だが、それが社会を良い方向に変えているという幻想に惑わされて声高に金継ぎを語るような事をしてはいけないと思う。
焼き継ぎには漆喰が使われているという話
No.
50
:
Posted at
2022年04月07日(木)
#焼き継ぎ #陶磁器修理 #徒然なる日記
以前に猫田に小判ブログ(旧館)でも書いて、noteのスピンオフでも書いたが、焼き継ぎは高温での固定剤として粘土が使われているという話。表面の接着に使われている溶けた白玉を取ると接着面に素焼きの粉と思われるものがあるのは確かなのだが、粘土に鉄分が含まれているため粉の色は茶色い。その他に白い部分もあり、白磁の粉でもここまで白くはならないため実は白いものが何なのかは謎だった。
それが一気に解明した(と思われる)ので書いておこうと思う。いずれ、焼き継ぎの完全再現が出来たら写真付きでnoteに書こうとは思っている。
解決の糸口は、焼き継ぎされた皿のガラスを取って金継ぎにしてほしいという依頼から始まる。
ガラスを除去するとバラバラになるので、このままにしておいた方が良いと話をしたのだが、それでもやってくれという事なので仕方なく修理を受ける事にした。
皿には欠損の充填を行った部分が2か所あり、ガラスをルーターで慎重に削っていたら中から白い粉がボロボロと結構な量で出てきたのだ。2か所とも同じ粉が出てきたのだが、加熱されたはずなのに固まっていない事から明らかに粘土の素焼きではない。一体、何の粉だろうかと見ていて、昔、二水石膏は窯で焼いて無水石膏になるのかというのを確かめるために石膏を焼いたことがあるのだが、その時の石膏の粉に非常によく似ている事に気が付いた。
これはもしかして石膏、あるいはカルシウム粉ということなのかと思い、石膏が江戸時代に使われていたかどうかを調べたところ、医療分野で使われ始めてはいたが一般に石膏として広く使われてはいないと分かる。では、他にカルシウム紛で使われていたものはないのかと調べたら、江戸時代よりもっと昔から漆喰が壁や瓦屋根の瓦の接着として使われていたという事が分かった。
興味深いのは瓦の接着。耐水性耐候性が高く熱にも強いので最適な素材だそうな。つまり、昔から耐熱物として認知されていたという事になる。ということは、器の接着に使っても当然不思議ではない。
江戸時代の資料には焼き継ぎ屋が器を修理している図というのがあり、四角い箱の中に山盛りの何かが入っており、修理屋は菜箸のようなもので器に何かを塗っているところを書いてあって、研究者曰く白玉を塗っているところらしいのだが、菜箸で破損面に何かを塗るのは中国の紫泥の急須を作る時に行っているドベ付けと同じなので、おそらく箱に入っているものは漆喰、それを菜箸のような棒に付けて、破損断面に塗っているというのが正解ではないかと思われる。
早速、ホームセンターで漆喰を買ってきて、スサが邪魔なので茶こしで振るって粉だけにしたものに水を加えてみる。説明書には漆喰100に水60と書かれていたが、この混合比だとかなりもったりしていて陶器を綺麗に接着するのは無理なので更に水を加え、何とか器を接着する。漆喰は空気中の二酸化炭素と反応して硬化するそうなので暫く養生のために静置する。なお、漆喰だけで割れた破片を繋いでいくのはかなり大変なので、漆喰には海藻系の糊が入っているらしいが、器を継ぐためにはもっと強めのでんぷん糊などを混ぜた可能性が考えられる。
1日養生させたところ、まだ完全に固まってはいないかもしれないが持ち上げても取れたりすることはないので、白玉を塗れる程度には固定されていると判断し、水で溶いたフリットを筆で塗る。以前にも筆で綺麗に白玉を塗るのは難しいと思い、化粧のイッチンのようにスポイトとかシリンジでやった方が良いと考えたのだが面倒なので筆にしてしまった。
かなり昔に買ったフリットのため焼成適正温度が何℃なのか忘れてしまったため、とりあえず素焼きの窯(800℃)に入れて焼くことにした。
明らかに温度高めじゃないかなぁとは思ったのだが、今回は白玉を適正温度で熔かす事よりも、漆喰が焼成に耐えて器の形状を保てるのかという確認がメインなので焼き継ぎの見た目の再現が出来なくてもOKということでやってみた。
結果、フリットは綺麗に溶けて透明になり、ほとんど分からない状態まで平滑になってしまったが、漆喰はしっかりと破片を固定しており焼成中に接着がズレる事も無かった。しかも、かなり焼き継ぎの継ぎ目の白さに近似していた。
焼き継ぎの固定剤には漆喰を用いたというのは、かなり濃厚な線、というよりもほぼ確定と考えて良いのではないかと思われる。
焼き継ぎの接着面の考察をした資料というのがあって、そこには破損断面に白玉があると記載されているのだが、恐らく白玉ではなく漆喰のカルシウム分という事で間違いない。白い粉なので白玉の溶け残りと思われているのかもしれないが、表面の白玉が溶けているのだから破損面の白玉だけが溶け残るとは考えにくい。
ということで、焼き継ぎの固定剤は、粘土または漆喰が使われていたのであろう。
左官では、漆喰に粘土を入れて使う事もあるそうなので、粘土または漆喰というよりも、漆喰に粘土を混ぜて使ったのかもしれない。この辺は、焼き継ぎ屋による差または地方により漆喰の扱いの差という事になるのかもしれない。焼き継ぎ屋は左官屋から漆喰を買っていた可能性も考えられるので、その地方の建造物に使われている漆喰と、同地方で見つかった焼き継ぎの接着断面を比較すると、案外、同じ状態だったりするのかもしれない。
まぁ、この辺は、その手の歴史専門家にまかせるとしよう。
以前に猫田に小判ブログ(旧館)でも書いて、noteのスピンオフでも書いたが、焼き継ぎは高温での固定剤として粘土が使われているという話。表面の接着に使われている溶けた白玉を取ると接着面に素焼きの粉と思われるものがあるのは確かなのだが、粘土に鉄分が含まれているため粉の色は茶色い。その他に白い部分もあり、白磁の粉でもここまで白くはならないため実は白いものが何なのかは謎だった。
それが一気に解明した(と思われる)ので書いておこうと思う。いずれ、焼き継ぎの完全再現が出来たら写真付きでnoteに書こうとは思っている。
解決の糸口は、焼き継ぎされた皿のガラスを取って金継ぎにしてほしいという依頼から始まる。
ガラスを除去するとバラバラになるので、このままにしておいた方が良いと話をしたのだが、それでもやってくれという事なので仕方なく修理を受ける事にした。
皿には欠損の充填を行った部分が2か所あり、ガラスをルーターで慎重に削っていたら中から白い粉がボロボロと結構な量で出てきたのだ。2か所とも同じ粉が出てきたのだが、加熱されたはずなのに固まっていない事から明らかに粘土の素焼きではない。一体、何の粉だろうかと見ていて、昔、二水石膏は窯で焼いて無水石膏になるのかというのを確かめるために石膏を焼いたことがあるのだが、その時の石膏の粉に非常によく似ている事に気が付いた。
これはもしかして石膏、あるいはカルシウム粉ということなのかと思い、石膏が江戸時代に使われていたかどうかを調べたところ、医療分野で使われ始めてはいたが一般に石膏として広く使われてはいないと分かる。では、他にカルシウム紛で使われていたものはないのかと調べたら、江戸時代よりもっと昔から漆喰が壁や瓦屋根の瓦の接着として使われていたという事が分かった。
興味深いのは瓦の接着。耐水性耐候性が高く熱にも強いので最適な素材だそうな。つまり、昔から耐熱物として認知されていたという事になる。ということは、器の接着に使っても当然不思議ではない。
江戸時代の資料には焼き継ぎ屋が器を修理している図というのがあり、四角い箱の中に山盛りの何かが入っており、修理屋は菜箸のようなもので器に何かを塗っているところを書いてあって、研究者曰く白玉を塗っているところらしいのだが、菜箸で破損面に何かを塗るのは中国の紫泥の急須を作る時に行っているドベ付けと同じなので、おそらく箱に入っているものは漆喰、それを菜箸のような棒に付けて、破損断面に塗っているというのが正解ではないかと思われる。
早速、ホームセンターで漆喰を買ってきて、スサが邪魔なので茶こしで振るって粉だけにしたものに水を加えてみる。説明書には漆喰100に水60と書かれていたが、この混合比だとかなりもったりしていて陶器を綺麗に接着するのは無理なので更に水を加え、何とか器を接着する。漆喰は空気中の二酸化炭素と反応して硬化するそうなので暫く養生のために静置する。なお、漆喰だけで割れた破片を繋いでいくのはかなり大変なので、漆喰には海藻系の糊が入っているらしいが、器を継ぐためにはもっと強めのでんぷん糊などを混ぜた可能性が考えられる。
1日養生させたところ、まだ完全に固まってはいないかもしれないが持ち上げても取れたりすることはないので、白玉を塗れる程度には固定されていると判断し、水で溶いたフリットを筆で塗る。以前にも筆で綺麗に白玉を塗るのは難しいと思い、化粧のイッチンのようにスポイトとかシリンジでやった方が良いと考えたのだが面倒なので筆にしてしまった。
かなり昔に買ったフリットのため焼成適正温度が何℃なのか忘れてしまったため、とりあえず素焼きの窯(800℃)に入れて焼くことにした。
明らかに温度高めじゃないかなぁとは思ったのだが、今回は白玉を適正温度で熔かす事よりも、漆喰が焼成に耐えて器の形状を保てるのかという確認がメインなので焼き継ぎの見た目の再現が出来なくてもOKということでやってみた。
結果、フリットは綺麗に溶けて透明になり、ほとんど分からない状態まで平滑になってしまったが、漆喰はしっかりと破片を固定しており焼成中に接着がズレる事も無かった。しかも、かなり焼き継ぎの継ぎ目の白さに近似していた。
焼き継ぎの固定剤には漆喰を用いたというのは、かなり濃厚な線、というよりもほぼ確定と考えて良いのではないかと思われる。
焼き継ぎの接着面の考察をした資料というのがあって、そこには破損断面に白玉があると記載されているのだが、恐らく白玉ではなく漆喰のカルシウム分という事で間違いない。白い粉なので白玉の溶け残りと思われているのかもしれないが、表面の白玉が溶けているのだから破損面の白玉だけが溶け残るとは考えにくい。
ということで、焼き継ぎの固定剤は、粘土または漆喰が使われていたのであろう。
左官では、漆喰に粘土を入れて使う事もあるそうなので、粘土または漆喰というよりも、漆喰に粘土を混ぜて使ったのかもしれない。この辺は、焼き継ぎ屋による差または地方により漆喰の扱いの差という事になるのかもしれない。焼き継ぎ屋は左官屋から漆喰を買っていた可能性も考えられるので、その地方の建造物に使われている漆喰と、同地方で見つかった焼き継ぎの接着断面を比較すると、案外、同じ状態だったりするのかもしれない。
まぁ、この辺は、その手の歴史専門家にまかせるとしよう。