猫田に小判 -新館 -

Last Modified: 2024/04/14(Sun) RSS Feed

No.79

#徒然なる日記 #どうでもいい思い付き #陶芸 #縄文時代

Youtubeで縄文土器を検索すると、結構な数の野焼きワークショップの動画を見る事が出来る。
野焼きというのは焚火で芋を焼くのと同じだと思っている人が多い。なので、ワークショップの野焼きもほぼほぼキャンプの焚火みたいな感じになっている。

ところで牛糞ケーキというのをご存じだろうか?牛糞とケーキという極めて相性の悪い名前の合体だが、別に牛糞の入ったケーキの事ではない。
インドを中心とした南アジア一帯で、基本的には低所得層(ガスや電気が通っていない農村地域など)が使用する燃料が牛糞ケーキ。アフリカや南アメリカでも動物糞は燃料や外壁に使われることがある。なお「基本的には」と書いたのは都市部でもお祭りの際の熱源として用いられることがあるからだが、ほとんどは低所得層の燃料になっている。名前の通り、牛糞を円盤状(ホールケーキほどちゃんとした円筒形ではないが、おおよそそんな感じ)に固めて乾燥させたもので、かなりの高火力を生み、燃焼時間も長いので陶器を焼く時にも欠かせない燃料になっている。Youtubeでもインドの野焼きスタイルの陶器焼成動画では必ずと言っていいほど牛糞ケーキを用いる場面が出てくる。ちなみに燃料にする牛糞ケーキは発酵が進んでいるので、それ自体の臭いは殆ど無いのだそう。
牛糞ケーキについては環境問題においてポジティブな側面があり見直されている反面、牛の生物濃縮によりヒ素を含む煙を発生する問題などデメリットも指摘されるが、今回はそれについては深く突っ込まない。

で、何故、牛糞ケーキの話をしたのかというと、察しの良い方はもうお分かりの通り、縄文時代には哺乳類の糞の利用は絶対に行われていたと私は思っている。
縄文時代に小~中型犬を飼っていた事は確かだそうなので、少なくとも人糞と犬糞を採取することは計画的に出来たはずである。縄文時代にトイレに相当する設備は見つかっていないらしいが、糞を一か所に溜めた(あるいは溜まった)と思われる場所は確認されているそうだ。
大規模農業は行われていないので堆肥としてよりも、むしろ牛糞ケーキのような燃料として糞は利用されたのではないだろうか。弥生時代になると人種が違うので、糞の意味合いや扱いは変わったのではないかと思ったりするが。
つまり、縄文土器を焼く時には、ただ器の上に木材を置いたのではなく、合わせて乾燥糞を利用する事で火力を確保していたと私は想像している。
野焼きをしてみると分かるが、地面というのは非常にカロリーを奪う。登り窯のようなレンガでも使えれば別だが、そうでないと発生する熱の結構なカロリーは地面に取られてしまう。そのためには木材よりも高カロリーを生む燃料が必要になってくるわけだ。

縄文土器の野焼き再現は、あまりにも綺麗好きな今の日本人的思考に寄り過ぎだ。縄文人はもっと目的達成に貪欲でクレバーだったと個人的には考えている。

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