猫田に小判 -新館 -

Last Modified: 2024/04/14(Sun) RSS Feed

No.60

#徒然なる日記

SNSや映画レビューを見ていると面白かったという高評価と、よく分からん、思った以上ではない、と低評価の真っ二つに分かれる不可解な現象が起きているジブリ宮﨑駿監督の最新作。見ずに悶々と考えているよりは、取り敢えず見て自分の中の落としどころを決めておこうと見に行ってきた。

ストーリーは王道の冒険活劇風で、少年が異世界に足を踏み入れることで世の中とはどんな構造なのか、歴史や世界と自分はどう繋がっているのか(繋がっていくのか)ということに気付いて現実に戻ってくるという話。キャラの関係や世界観は結構丁寧にセリフで説明されているので、よっぽど深読みしようと思わなければ普通にアニメ映画としてちゃんと着地している。異世界で母親や継母に対する自分の気持ちにも決着をつけて現実世界に戻ってくるところまで含めて少年活劇のテイストで、宮崎駿の路線から外れたとんでもない作品ということでもない。ただ、ラピュタや千と千尋のようなキャッチーさもあまり無い。(風立ちぬの方が、よっぽど変化球な終わり方するよね。そこが風立ちぬの良さではあるけれども。)
まぁ、描かれた物やセリフが何を表しているのかという事を深堀し始めると、多面的解釈が出来るようになっているので迷路に迷い込む可能性はあるけれど、よく分からんと低評価を付けるほどではないと思う。

ただ、これまでの宮崎アニメに期待されているような、ハッとする感じとか、何か凄いものを見たという余韻、みたいなものは少ないと言うか、未消化なものを未消化のまま鑑賞したという感じではある。この辺は、宮﨑駿に非があるとか、腕が落ちたということではなく、アニメ全体が実はちゃんと進化をしているという事の裏返しなんじゃないかなぁと思ったりする。

ちなみに「君たちはどう生きるか」は鑑賞者に説教するために付けたタイトルではなく、主人公の少年の母親の遺品にあった本のタイトルなので、映画はタイトルほどの説教臭さは無い。主人公もどう生きるのかをそれほど迷ったりせず、割と方向性すぐに決めて行動するし。

では、私はこの映画をお勧めするかという話だが、時間とお金があったら見ておいた方が良いのは確かだけど、他にお金をかけて見たいアニメがあるなら、そっちを見た方が良いかもしれない。という感じ。

全然関係ないけど、漫画の「映像研には手をだすな」の8巻、こっちのほうが自分としてはエモかった。私は初めて漫画読んで目頭から熱湯噴出した。

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