猫田に小判 -新館 -

Last Modified: 2021/10/21(Thu) RSS Feed

ユーザ「猫田に小判」の投稿[45件]

2021年10月 この範囲を時系列順で読む(猫田に小判の投稿に限定) この範囲をファイルに出力する

#徒然なる日記 #万年筆

案外、レビューが無いので、気になっている方に。

知ったのは趣味の文具箱という筆記用具関連(ほとんど万年筆関連)の専門誌。写真を見て、これはカッコイイなぁと一目ぼれ。
欲しい。絶対に欲しいがコロナで講習会は無くなるし、修理の注文もあまり来ないし、支援金申請しても飲食店じゃないからか申請通らずで超貧乏。緊急事態宣言期間なんて月の売り上げ8000円くらい。魔王の前でヒットポイントを削られていく勇者一行のようにどんどんマネーポイントが無くなっていく中、今月になって一寸だけ器が売れたので、明日のための気力への投資だと思い切って買う事にしたのが、台湾の万年筆SKBのORIGIN。5500円(税込み)。


202110201453163-admin.jpg202110201453162-admin.jpg
もう、箱から、箱が既にカッコイイ。何故、電子回路なのか分からないけど、確かに回路基板はMOMAかどこかの美術館に収納されるほどデザインとして格好良いわけだから箱に使いたくなる気持ちはよく分かる。
中国語の説明書(万年筆の下の赤茶色の紙)が添付されていて、漢字を見た感じだと
「SKB文明鋼筆は1955年創業、鋼筆(万年筆)から始まって文房具をいろいろ扱うメーカーになったよ。万年筆は付属のコンバータでインクを吸ってから書いてね。」
みたいな事が書いてある。


202110201453161-admin.jpg
そして、万年筆。レトロフューチャーというのかな。むしろレトロか。スチームパンクな空気感も感じられるような。
スモークの半透明軸に金属の輝き。金属はメッキかプリントだろうと思っていたのだが、箱の説明書きによると無垢の銅らしい。そのためか細身なのに結構な重みがあって手に取った時の存在感が半端無い。バランス支点は丁度中央あたりになっているようだ。
筆記するためにキャップを軸にポストすると、キャップの内側に突起が作ってあり、軸の金属に噛んでカチッと良い音をさせてしっかりと固定する。おぉ~芸が細かい。書いている時にキャップが緩んでくると結構腹が立つので(Fonteとかプロシオンとか)、固定されるのは安心感がある。


20211020145316-admin.jpg
そして、気になっていた筆記。(「拠る」を間違えて「処る」と書いているのはご愛敬ということで)
軸の重さがとにかく心地良い。万年筆としては割と細身なので取り回し難いかと思ったが、重さがあるので安定感がある。
ペン先はドイツ製シュミット社のスチール。EFなのでかなり線が細いが、インクの流量が良く、ペンポイントも綺麗に研がれているのでサラサラと気持ちよく書くことが出来る。いつもA罫のノートを使っているので海外Fの太さでも不便と思わないが、EFは細かいところまで潰れが無いので文字がいつもより繊細に見える。

総合的に見て非常に良く出来た万年筆で、何より格好良い、美しい。
日本向けなのかペン先がEF限定なのが残念だが、この作り込みと使い勝手で5500円は買いだと思う。

〔 1225文字 〕 編集

2021年09月 この範囲を時系列順で読む(猫田に小判の投稿に限定) この範囲をファイルに出力する

テラ漆器(陶胎漆器)作りにハマる話

No. 44 :
#徒然なる日記 #陶芸

20210912102328-admin.jpg

インド、アフリカ、南米のテラコッタの動画にハマったというのを猫田に小判ブログでも書いたと思っていたが、検索しても出てこないのでツイッターだけで話したらしい。
ツイッターを見たらどうやら去年の9月頃からハマったようだ。その後に、ネットで買えないものかと探してみたが、どうやら扱っていても欠品ばかり(このご時世なので輸入が難しいというのもあるかもしれない)で、しかも結構高い。焼成温度が低いから日本まで運ぶことが、そもそも難しいのかもしれない。仕方が無いので作り方などを検索して自分でも真似て作って使ってみたりしたら、これがなかなか面白い。
益子の土なので全く同じではないが、なるほど、半乾きの時に石で磨けば750℃の焼成でもちゃんと食器になるんだなぁと改めて陶芸の原点を知ったりする。750℃というと、土器とか釉掛け前の準備段階くらいしかイメージ無かったけれども、実は調べると世界の陶器は750℃焼成の地域の方が多かったりする。1250℃の地域から出たことが無いから知らんかった、という。
勿論、窯から出してそのままでは吸水性があるので目止めは必要。土鍋の使い始めと同じで、米汁で煮てでんぷん止めをする。その後に、サラダ油や牛脂などの油分でコーティングするのが主流(これをシーズニングと言う)。土鍋は油のコーティングはしないが、油でコーティングするのは直火にかけて炒め物の調理もしたりするからのようだ。試しにシーズニングしてラーメン作ってみたが、普通に作れたし、ラーメンも普通に旨い。

日本でも、もっと流行ったらいいのになぁテラコッタ。と思っていたのだが、この夏、最大の欠点を発見。カビる。梅雨~夏にかけての気候だと、少し使っていないとコーティングのでんぷんと油分でカビが出たり、匂いが出るのだ。

これじゃぁ日本でテラコッタの食器を広めるのは無理だなぁと暫く思っていた。そんな時に冷蔵庫から昔買った漆が出てきて、今使っている漆と混ぜて使ってもいいのだが、修理依頼品は信用第一でガラス用漆とMR漆だけでやったほうが良いよなぁと思い、何か使い道は無いかと考えていて閃いた。テラコッタを拭き漆してみたらどうだろう、と。で、やってみたら、おっ、良いんじゃないか?直火調理はたぶん無理になったと思うけど、日本では直火調理器よりも普段使いの食器として使うのが一般的だろうし、インドのように使い捨て感覚で陶器を使う文化じゃないし、と。

陶胎漆器は今まで何度か修理の依頼が来た事があるが、1250℃焼成の器に漆を塗るから、大体、経年で漆に亀裂が入って剥げてくるんだよね。やっぱり陶胎には限界あるよなぁと思っていたんだけども、なるほど750℃に拭き漆という手があったか、と。シーズニングせずに漆を染み込ませれば、耐水性と殺菌力が一度に得られるし。そういえば縄文土器は漆を塗っていた。縄文人やっぱ凄ぇな。ということで、今年後半はテラコッタならぬテラ漆器作りにハマってみようと思っている。

なお、テラコッタやテラシギラタのテラは大地とか土という意味らしい。750℃焼成の土器に漆を浸透させているからテラ漆器。テラ漆器は私が勝手につくった造語である。

〔 1349文字 〕 編集

2021年08月 この範囲を時系列順で読む(猫田に小判の投稿に限定) この範囲をファイルに出力する

刻苧について悔い改めたという話

No. 43 :
#金継ぎ #陶磁器修理 #徒然なる日記

結論はタイトル通りで、刻苧さんごめんなさいという事で終了なんですけども、一応、悔い改めた理由を書いておこうと思います。

私、これまで漆とか金継ぎ関係の事については、ほぼほぼ書籍を買って読むということでやってきたわけですが、noteで金継ぎ専科の話を書くようになり改めてネット検索したりYoutubeを見たりして見分を深めるというよりは体系的に金継ぎ界隈ってどうなっているんだろうかと見直すようになりまして。なるほど、アメリカではエポキシに代用金を混ぜて貼り合わせるだけのキットを金継ぎセットとして販売しているのか、とか、日本でも金継ぎ体験で得た間違った解釈の理屈書いてあるなぁとか、勿論、ちゃんとした内容の金継ぎの説明サイトも増えているんだなぁとか、いろいろと勉強になっておりまして。

そんな中、今まで刻苧というのはずっと木粉と綿と漆と続飯(または盤石糊)を混ぜたものだと思っていて、その組み合わせで作ったものは、大体が5年以内に反って変形したり、取れたりしていて、やはり植物主体は陶磁器とは相性悪いんだよなぁと思っていたわけですが、改めて刻苧を調べてみたら、まぁ刻苧の種類の多いこと多い事。木粉じゃなくて砥の粉や地の粉を使った刻苧というのもあったりするわけです。
となると、刻苧の定義って一体、何なのかと。それで考えていて、あぁなるほど、そういう事かと気付いたのは、要するに錆漆はペイント剤、刻苧はモデリング剤という分類なんだろうな、と。当たり前といえば当たり前なんだけども。金継ぎでは案外、ペイント剤も積層させてモデリング剤として成立しちゃっているから、何となく曖昧な関係になっている状態だけども。

では、ペイント剤とモデリング剤の大きな違いは何なのかというと、繋ぎの有無。漆芸だと繋ぎは刻苧綿という事になるわけですが、要するに繊維質。これに尽きる。繋ぎが入っていれば、極端な話、そのほかの材料はどうでも良かったりするわけです。何故、繋ぎの有無が大切かというと、粉体は厚みが出るとヒビがいくから、それを防止するために繋ぎを入れる。つまり、本来はヒビがいくぐらいの厚みを想定しているものが刻苧なわけです。

それで、No.41のブログで書いた「粘土入れてもいいんじゃないか」案件に合致して、非常に納得がいったわけです。というのも、粘土を入れると厚みが出た時に大抵はヒビがいく。粘土単品だから当然といえば当然。普通はそれを防止するために陶芸界では珪石やシャモットを入れて調整杯土にするわけです。陶芸は加えるのが水分のみなので、かなりの厚みがあっても1か月置けば100%乾きますが、金継ぎの場合、漆を混ぜることが絶対条件。そして、珪石やシャモットを入れると何故か漆の乾きが鈍化したり、厚いものは乾かなくなったりする。粘土と砥の粉、あるいは、粘土と陶石の組み合わせ以外は多分に無理があるわけです。でも厚いとヒビがでる。このジレンマをどうしたらいいのかと思っていて、そこで刻苧綿。あぁそうか、刻苧綿を入れるとヒビがいかないのか、と。それで試しに粘土6と陶石4に刻苧綿を入れて4㎜でやってみたところ、全くヒビがいかない。しかも2日で乾く。インドやアフリカの調理用薪窯を作る時、窯にする粘土にスサを入れてヒビ割れ防止にしていたな。とか、いろいろな事が頭の中で一気に結びついて、金継ぎは、粘土と刻苧綿で刻苧作ればOKだったんだと妙に納得すると同時に、刻苧さん、今まで甘く見ていて本当に失礼いたしました、となったわけです。

人間、やはり勉強で脳をアップデートしていく事って大切ですわな。という話。

〔 1533文字 〕 編集

2021年07月 この範囲を時系列順で読む(猫田に小判の投稿に限定) この範囲をファイルに出力する

中国の陶磁器修理の話

No. 42 :
#金継ぎ #陶磁器修理

Youtubeで漆関連の動画を見まくっていて、そういえば陶芸も日本の動画を見まくっていたら、世界の陶芸の動画が出てきたから、そのうち世界の漆の動画も出てくるのかなぁと思ったら中国の金継ぎの動画が出てくるようになった(アメリカとヨーロッパの修復の動画はかなり前に見まくったので出てこない模様)。

違う内容の動画を見ると出なくなってしまうので、関連で出ているうちに見ておこうと見始めたら、結構たくさんある。同じ人が別な番組で特集されていたりするので、実際にやっている人が多いというわけではなさそうなんだけど、動画の本数としてはかなりある。多分、50本くらいは見たかな。

で、大きく分けると3つあって、1つはアメリカやヨーロッパと同じ完全修復の動画。まぁこれは専門職で凄いよな、と感心するしかないわけで、どう頑張っても私がマネできるレベルではないんだけども、面白いのは、中国は欧米と違ってスプレー使わず筆だけでニス塗までやっていて、おぉ何か中国っぽいと思ったりした。

もう一つは、鎹止め。日本では重要文化財になっている馬蝗絆という名前の青磁茶碗が有名で、絵では直しているのを見たことがあるけれど、私は「初恋のきた道」という映画で初めて動画を見て、映画も面白いんだけどむしろ鎹止めの技法がちゃんと最初から最後まで見られた事に感動したという思い出。その後、骨董屋で鎹止めの器を見つけて、完全に水漏れしない状態できっちり継いであって、いやぁ凄ぇな鎹止めと思ったんだけども、まさか、今も職人としてやっている人がいるとは。てっきり映画の中だけかと思ってたら、かなり詳しく解説していたりして、あぁなるほどそうやるのかと。ちなみに水が漏れないのは、どうやら隙間を石膏で埋めているからで、鎹だけで水が漏れないわけではないっぽい。中国語だけど、石灰という単語と、焼という単語があったので、おそらく焼石膏の話をしているんだろうなと。漢字が読める文化圏にいてよかったよ。インドの陶芸の動画とか、何が書いてあるか全く分からんかったからね。
最近では、ただ鎹で止めるだけじゃなく、台湾だと装飾アートとして芸術賞もらったり教授になったりというウェーブもあったりするみたいだけど、個人的には、ちょっと趣味じゃないかなぁ。あんまりゴテゴテしているのはねぇ。

で、最後に金継ぎの動画なんだけども、へぇ~日本と同じ方法なんだと思って見ていたら、解説の文章に「日本がどうたら」と出てきたり、漆を濾す紙に「吉野和紙」ってインサート入ったりして、なんだ日本の金継ぎを自国に持ち帰ってやってるだけなのかと、結構、興冷め。
しかも、どこで習ったのか分からないけども、かなり無茶苦茶なのもあったりして。中でもおぃおぃと思ったのは、接着用の漆を塗る前に卵白を断面に塗って乾かすという手順があるやつ。誰が教えたんだよ断面に卵白塗るって。漆に卵白入れるならまだしも(いや、それも継ぐ技術としては要らんと思うが)、何で断面に塗るんだよ、理由が分からん。卵白がプライマーになるという話も聞いたことないし。個人的には、断面に漆を塗るのも違うと思っているんだが。断面に塗るのは、たぶん、木工の木地固めの名残りだと思うが、陶磁器は漆より硬いぞ。低温の素焼きならまだしも、高温で本焼きした器に地固めしても強くならんと思うのだけどもね。ハウツー関連だと素地に漆が染みないようにするためとか、しっかり漆が食いつくようにとか、いろいろ理由は書いてあったりするけども、どれも恐らくは生地固めに対しての後付けで説得力に欠けると思う。分子間力とアンカー効果を優先するなら、断面には接着用漆を直に密着させるべきじゃないのかなぁ。あと、漆を断面に塗って焼くやつ。あれも漆の高温重合は金属で使う技術で、陶磁器ではやっても別に接着強度上がるわけじゃないんだよなぁ。と思うわけだが、やっぱり中国でもやっている人も居ました。まぁ、自己責任だから良いんだけども。

そういうわけで、修復と鎹止めは面白かったけれども、金継ぎはアカンかったなぁという話。金継ぎの技術というのは、日本独自なのか日本にしか残っていないものなのかもしれないねぇ。

〔 1748文字 〕 編集

#金継ぎ #陶磁器修理 #どうでもいい思い付き

分からん。はっきり言って、やればやるほど分からないわけだが、その中から何となく分かってきたことがある。
まだ固まっていないので、取り合えず忘れないうちに書き散らしておこうと思う。読みにくいと思います。すみません。

始まりは、このツイート で書いた疑問。そして試しにやってみた、これ
要するに、錆漆というのは珪藻土(放散虫という単細胞生物の骨格が堆積したもの)とか珪石(マグマが冷えて固まったもの)が多い鉱物を漆で練ったものなわけだが、なぜそこへ至ったのか、途中にもっといろいろ混ぜていないのか。だって、硬そうなものはいろいろあるし、珪石よりも粘土の方が先に目に付かない?粉体にするのも粘土の方が楽だし、周りにたくさん土器とか陶器があったでしょうに、いきなり磁器原料には行かないでしょ。という素朴な疑問。これは私が陶芸をやっているからなのかもしれないけど、粘土と漆を混ぜたという記述は全く見つからない。
それで、手近にあった益子土と信楽白土と信楽赤土を混ぜてみたところ、これが結構どれも良い。

益子土も信楽土も調整杯土なので、じゃぁ、無調整というか原材料でもやってみようと思い、化粧土や釉薬原料で手近にあった木節粘土、蛙目粘土、朝鮮カオリン、天草陶石を混ぜてみたら、これもちゃんと錆っぽくなる。朝鮮カオリンはハロイサイトで可塑性が無いので、金継ぎに使えそうな感じの錆とはちょっと違うのだが、カオリナイトの木節粘土や蛙目粘土は、むちゃくちゃ可塑性しっかりしているし肌理も細かいし、なんか悪くないよなぁと。天草陶石は準粘土というかセリサイトが粘土っぽい可塑性は生むので、これも水分を調整してやると錆になる。そもそも天草陶石って陶芸に使う前は砥石として使ってたくらいだから(今でも天草砥石、たまにホームセンターで見るけど)、砥の粉ではあるわけで、ジャンルとしては砥の粉なんだろうな。

そういうわけで、実は、調べたら、砥の粉と言っても販売しているメーカーによってかなり成分がいろいろ。しかも、結構、粘土寄りな砥の粉もあったりして、全部が全部、珪藻土や珪石主体ということでもないと分かり。なるほど、ハウツー本で、水を入れてやっとまとまる程度に練りますと書いてあるのは粘土成分多めだから少量の水でまとまるのかと、改めて気付いたりして。それはさておき、素性がよく分からないものもある砥の粉よりも、出来るだけ主原料で、可塑性を生かせて硬くなる比率を考えてみようかとプレパラートに塗ってテストピースを作り始めたのだが、ある時、ふと気付いたたことがある。
粘土は、水が多くても少なくても乾いたら同じくらい硬くなる。ロクロを挽いた後の泥水を乾燥させると、器の内側についた粘土はカッチカチで剥がれなくなる。粘土は練った時の水分量に関わらず乾燥すると同じ硬さになるじゃないか。だとすると、本堅地で水分を使うと錆の硬度が落ちるというのは本当なのか?
それで、今まで出来るだけ水分はギリギリの量が良いと思い込まされていたけども、粘土使うとしたら、その法則は成り立たないのではないか?と思ったわけだ。
とすると、これは単にテストピース作るだけじゃなくて、厚みも変えて試してみた方がいいのかもしれない、と。

そんな感じで、厚みも変えながらいろいろ作ってみたら、厚みが0.5㎜以下だと、空気中の水蒸気で水分がまかなえるからなのか水の多少に関係なく錆は固まる。1㎜を超えると水分が少ないほど固まらないが1週間くらいあればまず固まる。2㎜を超えると混合した水分比が硬化に滅茶苦茶関わってきて、固まらいものは固まらないと分かる。そして、案の定、水分量に関わらず乾けばちゃんと硬い。

ちなみに、2㎜で粘土の錆漆を固めるには、粘土:水:漆は2:1:1。つまり乾燥させた粘土の重量の半分は水分が必要になってくる。
通常、作陶で粘土を練る時の水分量は約30%が適量。可塑性を出すのに使う水分量として粘土の半分の水は多すぎる。だとしたら、残りの水は何故必要なのか?暫く何も閃かなかったのだが、もしかしたら漆に関わる水分量なのかもしれないと気付く。理由は使っている漆が素黒目だから。数%は水分が残っているけれど、もし水分が無いと仮定すると、この水を足した時に生漆の水分比率に近似することになる。あぁ~っ!そうかぁ~。漆の樹木にとって、樹液を固めるために必要なのは外気であって、湿度では無いんだと。樹液は最初から固まるのに必要なH2Oを保有していたんだなぁと。考えてみれば当たり前の話。それが自然のバランスというものだよ、と。

ということで、何となく分かってきた。

そして今、陶磁器専用の接着錆漆は、砥の粉に粘土を混ぜて粘りを調節したら良いんじゃないか、というところまで来ている。

粘土だけでも十分に接着出来るし、可塑性で考えたら粘土だけの方が粘着性が高いのだが、粘土単体だと縮みが大きくヒビがいくのだ。調整杯土には乾燥時にヒビが出ないよう珪石粉末が大抵入っている。ちなみに珪石入れてみたのだが、確かにヒビは出にくくなるんだが、粒がデカい。ジャリジャリし過ぎる。じゃぁ珪石の代わりに天草陶石か砥の粉だなという感じなのだが、天草陶石を使うと何故か同じ比率で作っても固まったり固まらなかったりするんだよなぁ。
たぶん、練りの問題だと思うんだが。粘土はカオリンの結晶に水分が入り込むと、急に練りが重たくなって可塑性が増すのでタイミングが分かりやすいけれど、天草陶石はセリサイトで疑似的に粘りが出るので、そこが非常に分かりにくい。しかも比率を変えると更に練の時間が分かりにくくなる。ということで、砥の粉使うかなぁと思っているわけだ。

とりあえずは、そんな感じでやっていますが、まだまだ暗中模索。

〔 2428文字 〕 編集

■全文検索:

■インフォメーション

猫田に小判 -新館- は、猫田に小判(使用していたCGIの開発が終了してしまったため更新を停止)の続きでやっているブログです。
気分次第の不定期更新です。3ヶ月に1回くらいで見に来て頂くと、更新している可能性が高いです。
ちなみに当ブログとほぼほぼ関連性の無い事か、ブログに纏める前のアイディア程度の浅い内容しか書きませんが、Twitterはこちら
コメント欄の無いブログCGIなので、ブログについてのご意見はTwitterのリプライやDMでお願いいたします。

編集

■日付検索:

▼現在の表示条件での投稿総数:

45件

ランダムに見る