御衣黄(桜)

御衣黄(ぎょいこう)という桜をご存知だろうか?
私は恥ずかしながら、齢45にして始めて知った。
御衣黄の花1
通常、桜(の花)といえば、いわゆる桜色、つまりピンクをイメージするのだが、この御衣黄は薄緑色の花びらを持つ桜なのだ。
何度と無く通っている公園の外れに1本だけ植えてある。今年、それに初めて気が付いた。
御衣黄全図
色味のせいで遠くから見ると実に地味だ。葉と似たような色相の花なので、遠目で見ると咲いているかどうかすら判別しにくい。枝ぶりから桜っぽいな、という感じはしても敢て近くへ行って見ようという気にはならない樹のように思う。
だが、何故か、その日は、その木の下を通った時にたまたま上を見たのだ。特に理由は無い。無意識に上を見た。そして緑色の花に気が付いた。当然、名前など知らず、ぶっちゃけ、桜かどうかも定かではなかったが、その気品ある花の美しさが心に刺さった。
写真だけ撮り、家に帰ってネットで検索して、その樹が『御衣黄』という桜だと知った。
御衣黄の花2
ピンク色の桜は、まぁ、咲けば綺麗だし、すぐに散ってしまう儚さにもそれなりの魅力はあるのだが、私は世間が騒ぐほどの桜の良さには正直ピンときていなかった。
だが、この御衣黄は実に美しい。ピンクの桜にはない何かを感じた。
ピンクの桜が散り、日本列島の開花前線フィーバーも過ぎた後、目立ちはしないが、気高く満開の花を咲かせる。緑色の春を纏った桜。それが御衣黄である。
御衣黄の花3

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