自然界最強

猫田に小判では、ほとんど時事ネタというものを扱わないのだが(扱わないというよりも、時事ネタに寸評が書けるほど私は頭の回転が良くないので扱えない、というほうが正しいのだが)、非常に面白い記事があったので、ちょっとだけ書こうと思う。
元ネタは、http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060413-00000122-kyodo-soci
【以下、転載】
自然界最強の接着剤あった 細菌で、市販品の倍以上
 【ワシントン13日共同】水道管の内側など水が多い場所にくっついて生息する細菌の一種が、市販の「強力」接着剤の2倍以上の接着力を発揮できることを、米インディアナ大などのチームが13日までに実験で確かめた。自然界最強の記録だという。
 水に強く、人体への毒性も確認されていないため、接着成分だけを大量生産できれば、外科手術などの用途に理想的。しかし「機械にくっつかせず製造できるかどうかが問題になりそうだ」という。
 「カウロバクター・クレセンタス」という細菌で、尾のように伸びた付着器官の先端を使い、水道管内部や川の中の岩など、水が豊富な場所の平面にくっつく。器官先端にある糖の分子に秘密がありそうだが、接着の仕組みは完全には解明されていない。
(共同通信) - 4月13日16時54分更新
【以上】
だそうである。
耐熱温度が分からないので何とも言えないが、仮に摂氏100度くらいまでOKなら、外科手術だけでなく食器関連の接着剤として手に入れたいなぁと思う。水道管の材質が分からないが、仮にエンプラ(エンジニアリングプラスチック)や施釉土管だとしたら、その表面にくっついているのだから、当然、陶磁器に対してもかなり強力な接着力を持つということになる。特に期待したいのは、磁器への接着力だ。
前にも少し書いたと思うが、漆は日常使用の磁器の接着にはあまり効果を発揮しない。しかも、完全硬化に半年以上の年数を要する。というのも、半年前に漆で継いで放置しておいた磁器の皿が、数日前に取れてしまったので、いい機会だと思い、接着箇所を観察したところ、まだ漆独特のツーンとしたにおいがしていた。指触乾燥はしているようだが、臭いがするということは、完全には硬化していないということだ。要するに、素地中心部の嫌気状態(空気と接触しにくい状態)は漆の硬化におそろしく時間がかかるということで、当然、修理をするの場合、趣味で自分の器をゆっくり直す程度ならいざしらず、仕事としてお客様相手でやるには、あまりにも効率が悪い。半年以上、品物を預かるのも面倒だし、預かる期間が延びるということは、それなりの保管工賃が発生し、修理費用を高くしなければならない。気軽に頼める陶磁器の修理屋を目的とした「ほん陶」にとって、それはあまりにも悪循環だ。
磁器については現在、一応、素地に穴を開けて樹脂を入れて硬化させる方法で、そこそこのスピードと強度を得てはいるものの、実用性のために素地を傷つけるのは、やはり心が痛む。
というわけで、この自然界最強の接着剤には多いに期待するところだ。たぶん、5〜10年後には商品化されるんじゃないかなぁと思うが、その時、私がこの仕事を続けていられるかどうかも分からないし、もうちょっと早く、何とかしてほしいなぁとも思う。

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