田舎という苦労

 田舎に帰れば少しはゆっくり出来ると思っていたが、荷物の整理や家族の面倒でそれどころではない。しかも自分の事もやらなければならず、休息という文字は何処へ行ったのかと疑問を持つ日々を送っている。
 本日は、市役所で転入届けと国民年金加入手続きと保険料免除の申請。ハローワークで失業手続きと失業保険受給の申請なのだが、15年の間に市内ほとんどの公的機関が移転したらしく、場所が分からず右往左往。しかも田舎は無駄に土地があるため、無茶苦茶離れた場所に建造物を立てている。炎天下の中、自転車移動の私にとっては最悪だ。田舎は車社会が加速していることを実感する。
 更に輪をかけて、何処へ行っても栃木弁の嵐。人は良いし、栃木に居るから文句を言う筋合いではないのだが。道を尋ねると栃木弁、役所での手続き中は勿論のこと、手続き待ちの間もずっと栃木弁に包囲され、独特なイントネーションの渦に腰が砕けて昇天しそうになる。外国へ行った人間が、周りが英語ばかりで疲れると言っていたが、おそらく、その心境に近いと思う。
 「ふるさとの訛りなつかし停車場の人ごみの中にそを聴きにゆく」という石川啄木の詩があるが、そういう情緒はここには無い。夜、テレビから聞こえる標準語が妙に懐かしく心地いい。栃木弁には、まだしばらく慣れそうにない。